「スナックよねVOL.8レポ」米原康正氏×青木美沙子氏による“ロリータファッションカルチャー”

『ロリータファッションは戦闘服』

ロリータ界のカリスマ:青木美沙子氏が語る、日本と世界にみるロリータファッションカルチャー!!

 

 

編集者:米原康正氏が店主を務める、8回目を迎えた「スナックよね。」

新年第一弾目の今回のゲストはロリータモデルであり看護師でもある、ロリータ界のカリスマ:青木美沙子さんです。

中国でブームの様相を見せ始めた『ロリータファッションの実情』をヨネ店主が引き出します。

 

 

2000年代に入り一気にブームになったロリータファッション。

源流は1970年に原宿にオープンした「MILK」に端を発すると言われています。

少女が憧れるお姫様をイメージしたスタイルで日本の「カワイイ」価値観と相まり、女の子による女の子のファッションとして日本で独自のスタイルとして拡散してきました。

 

2004年にヒットしたロリータとヤンキーの女子高校生が主人公の映画「下妻物語」で流行のピークを迎え、パリコレクションにも影響を与えましたが、その後沈静化。今は原宿でもロリータスタイルを見かけることはほとんどなくなりました。

 

このように、日本のファッションシーンではブームが去った感のあるロリータファッションですが、中国に伝わったロリータファッションは、大きな広がりを見せているようです。

(ちなみに「下妻物語」は、ロリータのバイブルの映画だそうで、海外ロリータでも100%知っているとのこと!!)

 

 

 

 

ロリータは日本のファッションで文化になっていいます。その文化を支えているのが『お茶会』だそうです。

一時のブームは去りましたが、コアなロリータファンはお茶会を続けているのです。

 

ロリータはファッション雑誌『KERA』がブームになった時に広がりました。

KERAが廃刊になり日本やヨーロッパではロリータブームが去りましたが、中国では“今”盛り上がっています。

 

上海では5年前からロリータがブームになっていて、ロリータ雑誌の「GIRLSM」が中国で出版されるほど。

「理由は「男子にモテる」「SNSで注目される」ということが背景にあると思う。」

とのこと。

中国では人の目を気にしない人が多く、他人の気にせず自分の好きな世界観をSNSにアップするのだそうです。

 

 

また、中国のショッピングサイト「タオパオ」では「華ロリ(かろり・はなろり)」が人気で売れているのだとか。

イベントも盛んで、中国のホテルオオクラなどのイベントで参加費1万以上で高いが、一瞬にしてチケットは完売。(驚!!)

 

青木さんも中国の20都市ほどのイベントを回っており、アニメ系イベントのコンテンツとしてロリータが入っている場合とお茶会のイベントに参加することが多いのだそうです。

 

中でも、

「ベイビーとプリティーの2大日本ロリータブランドが実施するイベントがすごい。」

青木さん。

限定商品もすぐ売り切れるというのだから驚きです。

 

日本では着ていくところが少なく人の目を気にすることが多いが、中国では普通にストリートで来ている人が多いのが現状とのことです。

 

 

広まらない理由としては、ファストファッションと比較すると値段が高すぎることなどが要因でないか?などの見解が。

 

ちなみに、お茶会には男性も参加しているおり、スタイルとしては執事系のスタイリングをすることが多いとのこと。

中国では、女性が執事系の男装をしてカップルになることが多いんだそうです。

また、中国では数百人規模(!!)のロリータイベントが多く、ファッションショーやヘアメイク、撮影会、サイン会などを実施しているそうです。

 

「中国ではブランド立ち上げの話をたくさんもらうが、モデルとして多くのブランドと関係を持ちたいのでお断りしている。」

とのことです。

 

ロリータを「現代風着物」という表現をした青木さん。

「着物を着るとちゃんと清楚にしないと、という気分になることと同じ気持ちになる。」

人の気分までも左右するファッション。だからファッションは面白いのですよね!

 

 

2019年以降は、中国のブームを逆に日本に持ち帰りたい、という青木さんの野望もお伺いできました。

最近では、お笑い芸人である野性爆弾クッキー氏に依頼して、ロリータを全身で着てもらうことなどを実施しているそうですよ!

 

「ロリータは、着ると自分の体のラインなどのコンプレックスを消してくれた戦闘服。

この気持ちを広げていきたい。」

と語ってくださった青木さん。

 

しかし、欧米では子供のままでいることはNGな価値観があるとのこと。

子供のままでいることはアウトローなこと、だと。

「ロリータも同じように捉えられている。この価値観を変えたい。

とお考えだそうです。

ちなみに普段看護師として活動している青木さんは、通勤時もロリータファッションで仕事場に向かうんだそうですよ♪

 

中国では『華ロリ』『和ロリ』など伝統的なものとロリのミックスが現在ブームで、ロリータブランドも多数あるとか。

しかし日本では、新宿のマルイにKERAショップはあるが、中国のブランドを展開しているのが実情です。

 

 

「お茶会に支えられているロリータファッションは文化です。」

というメッセージをもって、日本発のファッションスタイルを海外に紹介し続ける青木さん。

 

日本でブームが去ったからと他のファッションスタイルに浮気をすることなく貫いていらっしゃいます。中国ウエイボーで超有名なよね店主とのこれからのコラボレーションが楽しみです!!

 

 

 

スナックよね。に来場した方の中で、ロリータファッションを身にまとった小学5年生の女の子が

「美沙子さんのようなモデルを目指しています。」

と語ってくれたことが印象的でした^^♪

 

青木さんヨネさん、どうもありがとうございました!!