スニーカーブームの火付け役!「atmos」手がける本明秀文氏による授業レポート

「私は地球人です。」と言えるようになって欲しい。

 

 

スニーカーセレクトショップ「atmos」を展開する、株式会社テクストトレーディングカンパニー 代表取締役 本明秀文さんにビジネスの授業に参画いただきました。

「atmos」といえば、ファッション好きのスニーカーキッズにとっては聖地ともいえる代表的なスニーカーショップ。今回はその創業から、わずか22年でここまでビジネスを成長させてきた考え方、行動習慣など、貴重なお話しのポイントをいくつか抜粋してみました。

 

 

■ビジネスに必要なことは知識

知識がないと人が寄ってきません。

最低限の知識を得るために毎日やることを決めて生活する。

私の場合、毎日4時に起きて1時間散歩。その後、新聞を5誌読んで知識を得ている

その他に週に2、3冊の本を読む。月に1回、政治に関するフォーリン・アフェアーズ・リポートを読む。

 

■情熱を傾けられることを自分のビジネスに

ビジネスは自分で決断しないといけない。自分で処理しないといけない。他人は助けてくれない。自分で自分をコントロールして自分を高めていかなければいけない。

毎日、同じことを続けること。ビジネスは毎日同じことを続けなければいけないので。

アトモスは毎日3,000−4,000足の靴を売り続けなければいけない。

毎日同じことを続けられるパッションを持たないとビジネスはできないと思う。

世の中には情熱を持ってやる人と、ぼちぼち食えればいいやと思う人の2タイプがあるが、ビジネスをやろうとする人は情熱を持ってやる人。自分に向き合って毎日続けられることをやって、世界に向かってほしい。

 

 

■地球人になる

英語は身につけてください。最低でもアジアの情報を集められるネットワークと英語力を持つこと。

日本の人口は減り続けていて、日本の総資産の60%は60歳以上が持っている。消費をしない人が多くの資産を持っているということは、これからビジネスを考える皆さんはアジアや世界に向けてビジネスを考えないといけない。私は地球人と言えるようにならないとビジネスは広がっていかない。

 

 

■自分でビジネスを始めるということは「怠けると食えなくなる」ということ

私は原宿で3足の靴を売ることから始めた。

サラリーマンじゃなく、自分でやるということは、怠けると食えなくなる。

会社を始めて22年。社員とバイトが280人。毎日資金繰りで戦い続けている。これがビジネス。

お金を回すことがトップの責任。資金繰りと人をまとめることが社長の責任。

 

■70歳になった時に自分のストーリーを語れる人生を送る

自分のストーリーを作るのが人生。サラリーマンは自分で人生のストーリーを作れていないから面白くないんだと思う。自分が何やってきたかを70歳になった時に自慢できる人生を送りたい。自分がガッカリしない人生を送りたい。これがビジネスを始める理由。

ビジネスを始めることは大変だけど、70歳になった時に自分にガッカリしない人生を送れると思う。

 

 

■自分でビジネストレンドを見極める

スニーカー業界の話。

売れるスニーカーはBotで買って売れなかったらNIKEに返品。こんなことをやり続けている人がたくさんいる。でもこんなビジネスは長く続かないと思う。

シュプリームやゴローズをただ転売するだけの、リセールをずっと続けるようなビジネスはもう続けられない。自分でパッションを持てるビジネスを考えないと続かない。

 

■ストリートトレンドは終わる?

ファッションとは何??

流行は目に見えない。音楽も流行。目に見えない。ファッションは時代性。流行っているものが1年後には流行っていない時代。今ストリートファッションが流行っているが、終わりかけている。次に何が来るかは誰もわからない。次の時代に何が来るかはわからないから自分が考えて次を読むしかない。時代を見るには知識を集めなければならない。知識がないと次の時代を読めない。

自分がどこにいて何を考えて、何をしようとしているかを理解して始める。

何が売れるか?自分のビジネスは世の中とどのような関係を持っているか?自分の軸を持つこと。

 

 

■スマホに踊らされる側から自分のために活用する側に立つ

今の人はスマホを使いすぎ。情報を多く見ることで安心しているが、情報が多すぎると自分の軸がぶれて判断できなくなる。

スマホを使って儲かる側にならないといけない。儲けている人に踊らされている側にならないこと。自分の軸を持って自分のビジネスに活用すること。

私には数万人のフォロワーがいるが、私がスニーカーのデザインに関して意見すると、海外のブランドのデザイナーが反応して商品開発してくる。それを自分のビジネスに活用する。このように、スマホに踊らされずに逆にビジネスに活用することを常に考えている。

何度も言うが、自分で知識を貯めて、自分で判断して自分のビジネスに活用すること。

 

■自分の視点でビジネスを理解

私に言わせれば、ZARAは洋服会社ではなくIT物流会社として儲けている。20%を企画して世界でテスト販売して情報蒐集分析して追加生産するモデル。

ユニクロは下着屋。パンツ、下着、靴下で成功している。このように、新しい視点でビジネスモデルを考える。

 

■靴の商品はオヤジが買うようになると終焉を迎え始める

人気のNIKEエアーフォース1は10や10.5などの大きいサイズが一番売れるが、これは若者が購入しているから。これが、時間が経つと徐々におやじさんに売れていくようになり、売れるサイズも小さくなってくるはず。こうなると商品は終焉を迎える。

「LV×シュプリーム」は若者に人気の後、若い女性にモテたいおやじさんが購入し始めた。履いていると若者からチヤホヤされるから。

これは自分が経験で見つけた、AIでいうところのアルゴリズム。時間とともに売れる商品の何が移り変わるかを自分なりに分析すること。移り変わりを自分で考えていくこと。

 

■ファッションは人に愛されたいから着る

ファッションは人に好かれたい、愛されたいから着る。

そんなモチベーションを感じて欲しい。

そういう感性を持たないとファッションビジネスはできない。

 

 

■スポーツウエアを日本にも広げたい

アメリカの女性は自分の身体にいいことを取り入れている。海外にはスパッツを履いてリラックスしている女性が多いが、それを日本にも広げたいし、広がっていくと考えている。

スポーツブランドは値段が安いしクオリティーが高い。スニーカーを履いている人に似合うスポーツウエアを「アトモスピンク」で展開していく。オリジナルデザインも展開していく。

 

■店舗があるからこそWEBが売れる

「atmos」の売上150億のうち60億がWEB。そしてWEBの売上は店舗を広げたエリアでお客さんが増える。お店が重要な宣伝になっているということ。お客さんの顔がわかるビジネスをやることが重要。おじいさんがきても大事にすることで孫が来てくれる。人と人の関係も大事にしないと成功しない。店舗を見て「atmos」のことを知ってくれるので、来店するお客さんを大切にする。

 

…etc.

あっという間に時間が過ぎてしまう濃密な授業でした。シンプルにビジネスの本質を捉えた本明さんのお話を聞いて、「atmos」が大きく成長できた理由がわかった気がします。

 

自分の軸を持って知識をインプットし、自分の頭で考えて判断する。そしてお客さんの顔がわかるビジネスで人と繋がる。それを、怠けず、傲らず、情熱をもって続けていく。

変化し続けるファッション業界は、世界に目を向ければ大きな可能性が広がっています。

皆さんも、情熱を燃やして、自分のストーリーをつくっていきましょう!

 

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